デザインとは、セルフコントロール

リーダーは自制心を鍛え、デザイナーに依頼する手間やデザイン費用をケチる悪魔の囁きに負けてはいけない。デザインを生かすも殺すもクライアント次第とわからない人は、23秒でで読めるAppleのデザイナーの言葉を聞いてほしい。全てのデザインを最高デザイン責任者が目を光らせチェックすることで、圧倒的なブランドは築かれる。そしてデザインへ投資した企業は、4倍の利益、2倍の成長を手に入れている。(出典:経済産業省・特許庁『「デザイン経営」宣言』)

せっかくプロが作ったお寿司に、これぐらい構わないだろうと素人の作ったデザートを添えると、せっかくのお寿司が台無しになる。お寿司にケチャップをかける人にならないように。積み上げてきたブランドがたちまち崩れてしまう。

よくある失敗事例が、シンプルなロゴ入りTシャツぐらいと安易に素人がTシャツを作ると、本人と身内以外は着たいと思わない、建前は素敵ですねと受け取り 、本音はゴミ箱に捨てられるTシャツになる。

デザインにかける時間とお金をケチられたロゴが泣いている。どんな素晴らしいロゴをデザインして、ブランドを語る言葉を並べても、そんなゴミになるTシャツを作っていては、上っ面だけとバレる。

クロワッサンでもジントニックでも、シンプルなものほどプロと差が出る。シンプルなロゴ入りTシャツを作るなら、ロゴをどうレイアウトするだけではない。印刷方法、シルエット、生地、縫い方、タグの細部、もっと言えばパッケージ、ショッピング体験まで、予算や納期と合わせてデザインをすることで、企業のメッセージが伝わるもらって嬉しいTシャツができる。ファンが生まれる。

封筒もステッカーもボールペンも同じ。神は細部に宿る。AppleやHERMESは、すぐに捨てられるタグの一つまで妥協しない。これぐら構わないだろうと手を抜くとブランドはたちまち落ちぶれる。ロゴを刻む意味は、その企業の魂を吹き込むこと。セルフコントロールして、誘惑に打ち勝たなければならない。デザインと本気で向き合い続けた時間だけブランドは磨かれる。

細部まで神が宿るデザインの相談はU23 Design Factoryへ